尿失禁の対策はお早めに! なったらしてほしい5つの対策

sikkin

「自分が気が付かないうちに尿が漏れていた」「恥ずかしいので家族には言えない」
あなたはそんな経験がありませんか? まさか自分がそんなことになるなんてと思っていても、尿漏れ、尿失禁はある日急にやってくる可能性があります。ここでは、この尿失禁、尿漏れが引き起こされる原因と、その対策についてお話しします。これを読んであなたも適切な対策ををして、クリーンな生活を送れるようになってください。

1.尿失禁・尿漏れとは

1-1.尿失禁・尿漏れの主な症状

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尿失禁(尿漏れ)とは、自分の意志とは関係なく尿がもれてしまうことを言います。衛生的、社会的に支障が起こりうるこの尿失禁、尿漏れで悩んでいる方は実はたくさんいらっしゃいます。しかしながらその大多数は、恥ずかしさから自分が尿漏れ、尿失禁をしていることを家族や周囲には言えず、いわば『かくれ尿漏れ』として一人で我慢し続け、適切な治療を受けていない事が多いようです。

近年、女性の間では特に妊娠、出産、加齢を由来とする尿漏れが起こる事が周知されてきており、また女性専門の泌尿器科の増加も手伝って受診者は徐々に増えてきています。しかしながら男性は尿失禁が恥ずかしいという気持ちが診療に二の足を踏んでしまうようで、受診者はまだまだ少ないのが現状です。男性患者数は女性よりは少ないものの、潜在的には多くの方が程度の差こそあれ、尿失禁、尿漏れを患っているとも考えられています。

尿失禁、尿漏れの程度は人によって異なりますが、男性の「軽い尿もれ」は、男性特有の残尿(排尿後尿滴下=はいにょうごにょうてきか)を引き起こしやすい体の構造、ならびに年齢のよる前立腺のトラブル(前立腺肥大)などにより、50代で約2割の方が経験することがわかっています。

1-2.尿失禁・尿漏れによる悪影響

近年、仕事でもプライベートでも若々しく活動的に過ごす男性が増えています。
ある調査では、以下の様な結果があります。

◆男性の尿もれは、50代以上で3人に1人が経験
◆男性の初めての尿もれ経験者は、約2割が50代、約5割が40歳以上で経験
◆“軽い尿もれ”症状がはじまったきっかけは、「トイレに行きたい時に間に合わず」が約4割
◆男性の尿もれ症状がある方で「何らかの対処をしている方」の尿もれ専用品使用率は約1割に留まる
◆約7割の「ちり紙で対処」している方は、約7割が「尿がズボンにしみてしまう不安」を感じている
※2014年ユニ・チャーム株式会社調べ

尿失禁、尿漏れで一番困るのが、「尿がズボンにしみてしまう不安」ともあるように、周囲に気づかれるのが不安ということです。それと同時に、尿のニオイも問題になります。尿というのはいわゆるアンモニア臭がするのはご存知のとおりですが、下着の中というのは高温多湿で雑菌が繁殖しやすいため、尿が漏れた下着はさらにニオイを発生させてしまいます。

1-3.オムツの需要が増大中!

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女性の平均寿命は世界一で、男性は世界4位で過去最高を記録している状況です。そんな中、日本では大人用おむつの販売数が赤ちゃん用おむつを抜きました。特に排尿(尿もれ)に関する需要の増加が顕著になっていて、軽度尿失禁用の吸収パンツから重度尿失禁用の大きなサイズのものまで品揃えも豊富になってきています。

また尿漏れ対応下着も、男性用女性用ともデザインが豊富になってきています。

そうは言っても男性の「軽い尿もれ」はまだ一般的に知られておらず、周囲の目を気にして1人で悩むことが多い上に、専用品が少ないのが実態です。

「自分にはおむつなんて関係ない」そう思っていても、おむつになった方の多くは最初は「ごく少量」の尿失禁(尿もれ)から始まっています。50代以上で3人に1人が経験していると言われる尿失禁(尿もれ)のタイプを診断し、早めの治療を行うことによって、尿失禁の状態や原因に応じてきちんとした対処法があります。そうすることによって、おむつのいらない生活が実現できます。

2.尿失禁・尿漏れの原因

2-1.腹圧性尿失禁

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腹圧性尿失禁(ふくあつせいにょうしっきん)とは、

・せき
・くしゃみ
・大笑いした時
・重いものを持った時
・階段を急に降りたとき

など、急にお腹に圧力(腹圧)がかかって、尿が漏れてしまう状態のことを言います。膀胱や尿道そのものは正常なのですが、その周辺の筋肉が弱まったために起こります。特に出産を経験した中高年の女性に多く見られる症状です。

男性の場合は、前立腺肥大の手術後や、膀胱への神経の経路が何らかの事情で邪魔されたときに見られます。上記のようなせきやくしゃみで尿漏れをした経験があるにもかかわらず、恥ずかしさから家族や友人にも相談せず一人で抱え込んでいるケースが多々見られます。実際は多くの方が同じ悩みを持っていらっしゃるのではないかと推測されています。

2-2.切迫性尿失禁

切迫性尿失禁(せっぱくせいにょうしっきん)は、過活動膀胱が引き起こす症状です。急にトイレに行きたいと感じて、トイレに行くまで我慢できず尿漏れを起こしてしまう事があります。

この切迫性尿失禁は、2つのタイプに分けられます。
一つは運動性(うんどうせい)切迫性尿失禁と呼ばれるもので、

・脳出血脳梗塞
・脊髄損傷

などの脳に何らかのダメージが加わって、大脳の排尿中枢や神経に不具合が起こり、正常なら我慢できる程度の量であっても、膀胱が収縮して尿が漏れてしまう状態のことを言います。
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もう一つは感覚性(かんかくせい)切迫性尿失禁と言われるもので、

・前立腺肥大症
・膀胱炎
・膀胱癌
・尿道炎

など、膀胱や尿道の病気によって起こる強い尿意のために膀胱の収縮が起こり、尿が漏れてしまう状態のこと言います。しかしながら、この切迫生尿失禁を2つにきれいに分けることは簡単ではなく、原因がわからない場合も少なくありません。

2-3.溢流性尿失禁

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溢流性尿失禁(いつりゅうせいにょうしっきん)は、

・自分で尿を出したいのに出せない
・それなのに、尿が少しずつ出て来て漏れてしまう

ことを言います。50歳以上になると、特に男性は

・夜眠っているときに何度もトイレに起きる
・トイレに行ってもすぐには尿が出ない
・尿が出てもチョロチョロとしか出ない
・駅のトイレなどでは隣が2~3人入れ替わるまで終わらない

など、こうしたいわゆる排尿障害を感じる方が増えてきます。この溢流性尿失禁は男性に多く、その原因となっているほとんどは前立腺肥大症です。前立腺肥大症による尿道の通過障害によって、尿が出にくくなっているために起こります。

溢流性尿失禁は、尿意を感じない状態で小量ずつで連続して漏れる為、いつ漏れたのかがわからないケースがほとんどです。このケースはトイレに行っても尿が出切らず残尿という状態になるため、膀胱に溜まった尿に細菌が繁殖、腎臓から膀胱への尿の流れが悪くなり、最悪腎不全で死に至る可能性もあります。

2-4.機能性尿失

機能性尿失禁(きのうせいにょうしっきん)は、排尿の機能は問題ないですが、

・身体の機能そのものの低下(歩行障害など)
・認知症

などが原因で起こる尿失禁、尿漏れです。たとえば歩くのがおぼつかなくてトイレまで間に合わないとか、認知症のためにトイレでおしっこができないなどの理由です。この尿失禁については、生活の環境や介護の見直しも含めた取り組みが必要になります。

3.尿失禁・尿漏れの対策5つ

3-1.ライフスタイルの変化

ライフスタイルを見直すことで改善できる余地があります。具体的には

・食事や水分の摂取を考える
・体重を減らす
・喫煙をやめる
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などです。太っている人は腹圧が高くなりがちです。また、タバコを吸っていると咳が増えますので、尿漏れの発生率が高まることになります。特に腹圧性尿失禁の場合はこれらに気をつけるようにしましょう。

水分はバランスよく摂取する事を心がけましょう。尿量を減らそうとして水分の摂取を少なくすると、尿の濃度が濃くなる為かえって膀胱への刺激が進んでしまい、頻尿になったり、雑菌の感染が起きてしまいます。また、カフェインや炭酸飲料も、アルコールと同じく利尿作用が高い事をお忘れなく。また、現在飲んでいる薬に尿漏れや尿失禁を促してしまっているものがないかもお医者さんと相談してみましょう。

3-2.骨盤底筋訓練を行う

症状によっては、骨盤底筋を強化することで、特に男性の切迫性尿失禁の軽減できるという結果が出ています。やり方は簡単で、「おしり(肛門)を10秒ほどグッと閉める」だけです。これを1日に何回も(10回くらい)行います。

筋肉量の多い人は尿失禁が少ないと言われていて、特に「骨盤底筋体操」は、膀胱周囲の筋肉を鍛えるばかりではなく、神経を活性化して安定した排尿をもたらすと言う結果が出ています。

以下の手順で行います。自分に合った体勢で行いましょう(下図参照)。

①身体の力を抜き、オシッコをガマンしている時をイメージして肛門をキュッと締める。
 (5秒)
 ○女性は膣も締める感覚で。
 ○男性は慣れるまでは肛門を締め、わかるようになれば、
  肛門と尿道をおなかの中に上げるような感じで。

②ゆっくりと肛門と膣をゆるめる。 (5回×3セット/1日)

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体操の効果が現れる目安は、3週間~8ヶ月とまちまちです。
体操回数は、筋力の状態で異なります。毎日根気強く続けてみましょう。

3-3.膀胱の再訓練を行う

膀胱訓練とは、計画的に尿を我慢して、膀胱にたまる尿の量を少しずつ増やし、排尿回数を減らす方法です。 オシッコの回数が多い頻尿の方が、排尿間隔を2~3時間にすることを目指します。
膀胱訓練は以下の要領で行います。

1. 肛門や尿道に力を入れて(閉めて)ぐっと 尿を我慢する。
2. 排尿以外のことを考えたり、深呼吸をして尿意を紛らわせる。
3. 尿を我慢する時間を5分、10分と計画的に少しずつ延ばしていく。

オシッコに行きたいと思ったら、 5分、10分と少し我慢してみます。 ちなみにこれは、家の中などいつでもオシッコに行ける環境の中で行ってください。

この膀胱訓練を行う際には、3つのポイントがあります。

~ポイント~
1. 家の中で、少しずつ始めましょう。
2. 1日に1000ml ~ 1500mlの水分を摂取しましょう。
3. 3ヶ月は続けましょう。

膀胱訓練に適している人は、以下の様な方です。
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「少しの尿意ですぐにトイレに行く」
「何かに熱中していれば大丈夫だが、 そうでないとすぐにトイレに行きたくなる」
「尿量が極端に少ない」

膀胱訓練は、頻尿、神経性頻尿、過活動膀胱の軽症の方に対しての行動療法として広く行われています。実際にこの方法を試して、約6割の方「オシッコの回数が減った」と、高い有効率を示しています。

しかし他の病気を併発している場合は膀胱訓練に不向きという場合もあります。膀胱訓練にご興味のある方は、一度泌尿器科の先生にご相談の上お試しください。

3-4.医療用具

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上記の3つと並行して、排泄ケア用品の使用も検討してみましょう。
そうすることによってストレスのかかる時間帯でも自信を持てるようになります。

突然の尿意に襲われる男性は、男性の解剖学的構造に合わせて作られた『ちょい漏れ用』の失禁パッドもあります。これらは使い捨て、または再利用可能なものもあって、吸収剤、パウチ、ソックスに似たパッドなどの形状で販売されています。

製品ごとに吸収力や快適性が異なりますので、医師などに日常のニーズを話して、適した製品の組み合わせを選ぶと生活がぐっと快適になるでしょう。

3-5.薬物療法と外科的治療

腹圧性尿失禁の場合は、その効果は薬を飲んでいる間だけに限られるので、薬物療法だけに頼ってしまうと、一生薬を飲みつづけなければならなくなります。そのため、尿失禁の程度が比較的軽い人には骨盤底筋訓練や膀胱の再訓練を行います。3ヶ月ほど真面目に取り組めば、軽度の尿失禁、尿漏れであれば治癒するか軽快します。また、薬の服用よりも理学療法や尿失禁手術のほうが実績が上がっているという報告もあります。image00

運動性切迫性尿失禁に対しては頻尿治療剤の投与が有効と言われています。しかし年齢が高い場合は前立腺肥大症や尿道が狭くなっているなどの通過障害がある場合が考えられます。そのため、頻尿治療剤を投与することで逆に尿が出なくなったりする可能性があるので注意が必要です。

その他の手段として、尿を吸収する用品を使ってを吸収して閉じ込め、尿漏れを防ぐという方法jもあります。近年ではそうした製品も多数出てきましたので、まずは医師に相談してみることをオススメします。

4.まとめ

いかがでしたか? 経験している人には痛いほどよくわかることですが、尿漏れ、尿失禁は自分の自信を失わせることにも繋がります。

決してそのままにせず早めに適切な処置をすることで、今までと変わらない生活に戻ることもできるわけです。恥ずかしがらずに、まずは相談を

ぜひ、このページでお伝えしたことを利用して、毎日を元気に過ごして下さい。

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